企業では、従業員個人単位での単体アプリケーションの運用を辞めて
シン(thin)クライアント化やら、web化やらに進みつつ有ります。
3年ぐらい前から?
web化については、従業員PCに入れるのはブラウザだけで済むので、
「情報管理統括部」としては、大幅に気楽だとは思いますが、
作る方は、むしろ手間が掛かったりします。
#ソリューションの本質は、「苦労」の箇所を「変える」事なので
#開発稼業は、ある程度それを覚悟してやってる訳ではありますが。
例えは、「登録をしたい」と言えば、
基本的に、
- 追加
- 検索
- 修正
- 削除
- (終いには)変更履歴、
の4〜5機能の実装を含んでいます。
「アンタ、「登録」としか言わなかったじゃないか!」
とゴネても無駄です。結局作ることになります。
webベースでこれらの実装をするのは、実はかなりコスト(手間)が掛かります。
- 従業員データは、dbに入れるでしょう。
- 編集画面は、htmlで書いて、ブラウザに送ります。
- ブラウザ側で、人間がFORMを埋めて、submitして、サーバに送ります。
- 空欄チェック、全角半角、英数字、メイルアドレス書式等
- サーバからチェック結果を戻す。
- サーバは、dbに格納する。
上記、3段階で、全て、入力項目の管理をしなければなりません。
それ自体は、単体アプリでも必要ですが。
webベースで勝手が違うのは、
ブラウザとサーバの2ヶ所で処理する事です。
しかもその間の通信方法は「HTTPでなければならない」。
入力に不備が有ります、と画面に出すだけで結構苦労します。
サーバ側の実装はPHPだったりJavaだったり、
ブラウザ側はHTMLで、とか言語も違ったりします。
加えて、編集+新規+削除 それぞれで
似て非なる実装を何回か繰り返さなければなりません。
更に、これを「○○管理」全て、繰り返す訳です。
余程の工夫をしないと、工数削減は出来ない、と言うのは
そろそろお解り頂けるでしょうか。
やっつけ仕事で、コピペしても良いのですが、
実装量は確実に増えます。バグりやすくもなります。
筆者が言うまでもなく、
これをどうにかしようという動きも当然ありまして
とっくの昔から、地球規模で進んでいるわけで、
それぞれの言語で、幾つかのフレームワークが産まれています。
しかし「それを持ってくればOK」、で済めばプログラマ要りません。
クライアントの「担当者」がやってみれば良いです。
#本当にそれで済んじゃえば、商売あがったり、な訳ですが。
グーグルが始めた「ajax」は、実はその「どうにか」の一つでもあります。
ブラウザjavascript側に、大部分の処理を移譲することで、
ブラウザとサーバの通信回数をゴッソリ減らせるわけです。
ですので、
ごくたまーに「IE6で、しかもjavascript禁止」だと、
血の気が引きます。ザザーっと。
8年前のテクノロジーに付き合わなければならなくなります。
2010年現在で、改めてIE6互換環境を用意するのにもかなり骨が折れます。
正規で入手する方法は、既にありません。
正直、割増料金が欲しいぐらいです。
マイクロソフト本人が「IE6よりIE7の方が安心」って言ってるんだから
いい加減入れ替えましょうよ。「IT推進部」の皆さん。
自分で「より快適」とか言っちゃだめでしょう。