2018年8月14日火曜日

サマータイム導入をめぐる議論が馬鹿発見器となってる件について

いや正直、何かの冗談だと思っていたのだが。

最も話題に登ったのはこれだろう。

「サマータイム導入はコンピュータシステム的に難あり」は本当か (1/2) http://blogos.com/article/317015/
ホストコンピュータなどと接続していて、連続した情報をやりとりしているシステムなら、バチっと電源を落として、その後の立ち上げで日時の変更をすればよいだけのこと。
なお、西暦の下二桁が0になる年にうるう日はありません。一方、400で割り切れる年はうるう日になります。つまり、2000年2月29日は、400年に1回訪れるうるう日でしたが、その400年に1回に対応するように、私が従事ししていたコンビニのPOSシステムは設計されていました。たしか昭和の終わり頃には。
うるう秒とサマータイムを同列に語る、自称ITジャーナリスト。これだけでも、こいつ本当にプログラマか?と疑わしいが、問題は厳密には「時刻が変更できるか否か」ではない。日本時間は現行JSTがあり、これにJDTを追加して切り替えることになると思われる。故に切り替え自体は可能だし容易だ。

が、問題はそこではない。

で、この件は、五輪委員会の森さんの鶴の一声の起因する。

東京五輪「サマータイム導入検討を」 組織委、政府に:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASL7W61XZL7WUTQP01N.html

この日、組織委の森喜朗会長と武藤敏郎事務総長が首相官邸を訪れて要請した。マラソンの開始時間は午前7時としているが、1時間早めれば、現状の午前6時に出発できる。森会長は以前から「夏時間を導入すべきだ」との意見を持っていた。武藤事務総長は「40度を超す今年の暑さを考えると、更なる対策が必要だ」と述べ、急きょ正式に申し入れることにした。
 夏時間は省エネ効果などがあるとして、欧米では広く実施されている。もし東京五輪で導入されると、夕方に開始予定の競技はより暑い時間帯から始まるなど、新たな課題は出ることになる。
暑さ対策のために、JST7時スタートをJDT7時スタートに「置換」する。しかし事実上はJST5時スタートだ。
昨今の日本の夏は、夜でも気温30度あまりになる。40度ってことはないが、それでも到底快適とは言えない。
膨大なコストを費やし、なおも効果が薄い。これが馬鹿でなくて何なのか。

サマータイム、首相が自民に検討指示 五輪暑さ対策で  :日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3388734007082018EAF000/
安倍晋三首相は7日午前、2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長と首相官邸で会談し、全国一律で時間を早めるサマータイムの導入を検討するよう自民党に指示する考えを示した。森氏が大会期間中の暑さ対策としてサマータイムの導入を要請し、首相は「大変国民の関心が高い。国民生活全体に影響が大きい」と述べた。森氏が記者団に明らかにした。
あくまで「検討を指示する考えをしめした」だから検討には入ってない可能性もある。駄目なのは解ってて、森さんの顔を立てて一応持ち帰ったという見方もある。いやもう、国民より元総理大臣の顔色を心配してる時点で駄目でしょ。

ドコゾの放送では、ドコゾの馬鹿がぽろっと馬鹿を言ったらしい。

「サマータイム、世界の先進国では導入済み」識者コメントに意味はある? 「海外では日本みたいに長時間残業してない」とツッコミの声 | キャリコネニュース https://news.careerconnection.jp/?p=57915
番組コメンテーターで学習院大学の伊藤元重教授は、「前からやるべきだと思っていたんです」と、サマータイム導入に賛成であることを明かし次のように述べた。
学習院大学の教授がこの程度?まあ技術は専門外か?
コレに対して、有識者からさまざまな見解が出てるが、相手が馬鹿でなければ高橋洋一氏の意見で充分だろう。

サマータイムで酷暑五輪対策、日本ではコスパが悪い理由 | 高橋洋一の俗論を撃つ! | ダイヤモンド・オンライン https://diamond.jp/articles/-/176873
政府内で慎重論がある中で、安倍首相が根負けして、政府ではなく、とりあえずは自民党内で検討するよう指示をしたのだろう。
サマータイムに賛成多数という風潮、さっぱりワケがわからない(長谷川 幸洋) | 現代ビジネス | 講談社(1/3) https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56939

一方、自民党の誰かさんの見識は、前出の自称ITジャーナリストに非常に近い。

サマータイム制度の導入について http://blogos.com/article/317586/
その際はこれまで指摘されてきたいくつかのデメリットを、一つひとつ丁寧に解決していかなければならない。長時間労働に対しては、既に動き始めた働き方改革により、かなりの歯止めが期待される。コンピュータなどの時間設定の変更は、律儀で真面目な国民ならば十分乗り切れるはずだ。
ほら出たよ。律儀で真面目な国民に丸投げ。政府は最終的には「やりますよ!」と言うだけだ。苦労するのは業者。

別に驚きはしない。漫画村遮断の時だってそうだったろう?

いや正直小生も、真の問題点については気づかなかった。既に論じてる人が居るので使わせてもらおう。

安倍首相、自民党内でのサマータイム導入検討を指示 東京五輪の森喜朗会長が提案|ニフティニュース https://news.nifty.com/article/technology/product/12110-81432/
2時間のシフトを行うとすれば、開始日の1時59分59秒の次は、4時00分00秒になる。つまり、1年のうちサマータイム開始日に限り、2時台・3時台は存在しない時刻という扱いになる。翌日の営業開始までの時間が2時間失われることで、夜間の業務を完了するための時間が足りなくなる可能性がある。
サマータイム終了日には逆に、時計の針を2時間戻す。このため、未明の3時59分59秒の次は、もう一度2時00分00秒に戻る。つまりこの日に限っては、2時台・3時台の時刻は2回存在する。この2時間の間に発生した出来事を記録するには、「○月×日サマータイム午前2時35分」「○月×日通常時間午前2時35分」などと区別しておかないと、時刻を特定することができなくなってしまう。
端的に言えば、前後の数日がこうなるということだ。
  • 23時が来ないこと。
  • 1時が2回来ること。
  • 1日が22時間になったり26時間になったりすること。
これを60秒が来るか否か程度の閏秒程度と同質に語る阿呆ジャーナリスト。