2011年9月28日水曜日

「めだかボックス」邪道バトル

週刊少年ジャンプ連載 めだかボックス 作画:暁月あきら 原作:西尾維新
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%81%E3%81%A0%E3%81%8B%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

連載115を数える本作ですが、正直関心させられました。
一体どこまでが予定だったのか?

●第0部?

最初は、「超人」黒神めだかが、某学園の生徒会長に就任しての学園ドラマ。
と思わせつつ。いや実際そうだったのかも知れませんが。副会長を除く4人が集まったあたりで、対向組織の存在が勃発。人間関係ってウゼー。その周囲を暗躍する理事長の孫、不知火半袖。

●第1部?

超人クラスの一人、雲仙冥利を倒してしまったことにより、学園の深部に、人間の性能を極限まで追求したフラスコ計画とやらが存在する事を知る。

しかし、その到達点では、学園全校生徒を危険にさらす可能性があると知り、フラスコ計画を潰すことを決意する。要するにバトル編突入。

学校の時計台地下が、実はフラスコ計画の実験場であるというビックリ設定。生徒会の面々はフラスコ計画を潰す。と銘打って時計塔地下に侵入する。その過程で、何人かの異能連中「十三組の十三人」を撃退するが、その中の一人が、黒神兄妹の実の姉、黒神くじらであったり。肝心のめだかが、洗脳されてしまったりと色々。

冒頭で、時計台のパスワードが善吉の誕生日であったことにより、人吉善吉が、異能の一人ではないかという示唆がある。これについては115話のいまだ明らかになっていない。

●第2部? 過負荷(マイナス)十三組

学園長は、実は第2部?冒頭で早々とフラスコ計画の失敗を予感しており、別の手を用意していた。それが、マイナス十三組。マイナス十三組は、現生徒会に副生徒会長がいないことを理由に、退陣を勧告する。しかもマイナス十三組が生徒会になり変わった時は、「全校生徒に4足歩行を強制する」等の宣告をして、精神的負担を強いる。過負荷は異能もさることながら、「対峙した相手の心を折る」という資質も持ってる。その中には、不知火半袖の姿もあり、実は何某かのスキルを持ってるらしい。

しかし、黒神の機転で、武力勝負の機会を与えられる。つまりバトル編突入。

プラス十三組が正の異能であるとすれば、負の異能。ただの努力では説明の出来ない能力が目白押し。極めつけは、球磨川禊の能力、「(因果律に関わり)物事をなかったことにする」。

この能力で、外傷を元通りにするのみならず、善吉の視力も「なかったことに」してしまう。(ただしこれは、善吉が夢で出会った少女に関与により、別の能力を与えられ、第3勢力の存在を示唆する。)

球磨川は、最後に黒神と「納得いくまで」戦うことを望み、結局負けるのだが、それが彼に「幸せ」を感じさせて、安心院に施した筈の封印の能力「却本作り」を緩めることになる。



ようやく邪道バトルの話です

●第3部? 悪平等(ノットイコール)

学園に現れた安心院は、1京のスキル(今までの能力群を統合した呼称)を持つというインフレ設定。箱庭学園の創始者。おまけに不老不死であるという。登場時点では、髪の毛は白、体中を数本の螺子が貫いていて、「却本作り」がある程度効いていることを示しているが、瞬間移動が使えるので、移動には苦労しないようである。

果たして勝負になるのか?と思わせる。しかし、その安心院本人が「主人公属性をもつ黒神には勝てない」と言い出す。

不老不死である安心院が、「黒神の卒業後で、じっくりフラスコ計画を再開させてもらう」と言い出したことから、黒神は自身の後継者の育成に着手し、中等部から募集を掛けるが、残ったその候補が全て、悪平等であるという。

そして、何某かの目的をもったオリエンテーションが開幕。現職生徒会と、候補生が入り乱れる。しかし第1問が解らず、冒頭早々と脱落する善吉。

オリエンテーションの終盤、サッカーゴールを担いだ安心院が現れる。片腕が自由になっていて、却本作りが順調に弱まってることを示す。ただし、完全に開放しても、やはり黒神との直接対決はしないと宣言する安心院。

115話でようやくただ一人の優勝者が決まり、大団円。

と思わせといて、未だに校庭でひとり考え込む善吉。意地を張る彼に、なんと黒神めだかは見切りを付けてしまう。殴るだけでなく、人吉庶務と呼ぶようになってしまう。これは実は安心院の策略らしく、善吉がただの一般人であることを気づかせるのが目的であったという。


ようやく筆者が関心した話ですが、

オリエンテーションでの今までの大活躍群&大団円は、全てこの「黒神めだかが、人吉善吉を見切る」を引き立てるためのものであったというところですね。

アメとムチで例えるなら、オリエンテーションの苦労がムチと思わせつつ、実は全部アメ。善吉の株を下げるのがムチであったという。それは筆者の解釈ですが。その事を黒神は知ってか知らずか。

しかし、善吉の友人を主張する数人(黒神まぐろ、くじらを含む数人)はそれを見守っており、安心院がさらに善吉に何かをしようとしてることを示唆すると同時に、どうやらその友人達はその計画に同意しているらしいこと。

一体どこに着地するのでしょう?

そういや、ある時期から、主人公が「否!」とか言わなくなったな。いや頭が良かろうが悪かろうが、高校生はこんなボキャブラリは持たないでしょう。言わないですよ普通。アンチスパイラルじゃないんだから。