2012年5月13日日曜日

ろくなアジェンダを出せない担当者は、概ね使えない

小生が始めて「アジェンダ」という単語を聞いたのは、前の前の出稼ぎ先の担当者でした。本来の英単語は非常に意味が広く、「日程」という意味も含むようです。日本語訳は「議題」と言うことになりますが、厳密にはそれだけでは足りません。逆に言うと、日本では「アジェンダ」という英単語は使うべきではないとも言えますが。

小生の解釈では、「議論の目的」を示したものが「アジェンダ」です。

日本語の基本、5W1H。これが揃ってないと駄目です。

よく「○○の件」とかいう「アジェンダ」を持ってくる人が居ますが、それは議論の目的語であって、目的ではありません。「何を」であって、「どうする」ではありません。

「○○の相談をしたい」も説明になってません。「どんな」が判らない。「だから○○だって言ってるだろ」って? 違いますそれは目的語。「何の」です。「相談をする」のは「議論します」としか言ってないので、「○○のミーティングです」と言ってるのと限りなく同義です。これを聞いたって、何の話かサッパリ判りません。

とはいえ、「相談したい」と言ってる場合は、相手も結論が出てないので、会議が長引く可能性が高い。こんな「アジェンダ」が出てきたら、正直その会議には参加したくないですね。要するに「相談したい」は「担当者の取りとめもない不安のカウンセリング」であって、議論の目的ではないわけです。

「検討」したいなら、そう「アジェンダ」に書くべきです。「だから相談って言ってるだろ」って? 違います。議論≠検討 です。議論は結論を出すための手段です。そしてその場合の「結論」は「検討結果」であるわけです。「検討」と言われたら「じゃあ私は出なくていいね」と判断できるかも知れないものを、「相談」じゃ何の話か判らないからとにかく全員出とく?大抵こんな会議は長くなります。