2010年6月7日月曜日

「SHADOW SKILL」

漫画の話です。
アフタヌーンで連載再開。らしい。
岡田芽武 「SHADOW SKILL」。

正直、この作家は「気にならない」の「嫌い」寄りです。

よく言えば、画風&作風が独特というか極端。
画力不足である、と断言しちゃっても良いでしょう。

  • キャラのプロポーションが不自然。童顔キャラに対して、手足が細長すぎる。
  • キャラのポーズが固い。「格好良いポーズ」にやたらとこだわってる感。格闘シーンでさえ。
  • 構図がワンパターン。殆どが全身または顔アップ。攻撃シーンでは、攻撃者はかならずこっちを向いてる。

「なんだこの気配は??」とか台詞で説明させちゃダメでしょう。
気配の発生源が、見えてても見えてなくても同じ描写だしね。

売りにしてるであろう、戦闘の描写が何しろ大雑把。

ポジショニング変更の描写は無いので、
キャラが話してる直後の見開きで、いきなりぶん殴ってる。
その台詞がまた、やたら哲学的&電波的で長い。

スピード感を出したい筈なんだろうけど、
絵は常に「超高速度撮影の静止画」
それだけでも躍動感は皆無。

スーパーストリートファイター4のカットインかよ!

チャンバラで互いにすれ違った後、数秒引っ張ってから
倒れるとか。アレをやりたいのかもしかして。
漫画だとページめくれば次のシーンだけどな!

あばら3本折られた!とか台詞で説明しちゃ駄目だろ。

正直、少年誌連載のヤンキー喧嘩のほうが迫力は出てます。

車田雅美の系譜でしょうか?ギャラクティックなんとか。そういえば、聖闘士星矢を描いてたこともあったので
まるで商売敵でもなさそう。弟子とか?

しかも、画面の書き込みが多すぎて見にくい。
登場人物はフルプレートアーマー。ツルツルのテカテカ。
背景も変なグラデーションが掛かってる。
結果、画面がギンギラギン。

モノクロのページだと、どこが誰の足なのかすら判らない場合があります。
騙し絵の領域に達し掛かってる。残念なことに。
もうちょっと、情報を「省く」ことを会得したらどうかと。

ひょっとして、全部カラー原稿で描いてるのでしょうか?

キャラのポーズも固いですね。
武術の演舞を見ているかのようです。

その割に、前述の通り、書き込みが凄いので、
格好良い「絵」を描きたいのは、漫画家として当然の欲求だとして、
でもそれが目的になっちゃってやしませんか。

漫画家向きではないと思いますね。正直

イラストレータ。小説の挿絵とかがベストでしょう。