2015年8月8日土曜日

【では、わが国を取り巻く安全保障環境は】

日本人同士ですら平行線でキリがないのでこの辺りで辞めよう。目立ってないだけで、無辜の民は「集団防衛権で日本が守れる」と思ってる。まあどうせ集団防衛権は通っちまうだろう。

なぜ今、平和安全法制が必要なのか。 http://blogos.com/article/127033/
では、今日、我が国を取り巻く安全保障環境は安心できる状況なのでしょうか。北朝鮮は拉致問題に真剣に向き合うことなく、核兵器の開発を継続し、日本海に向けて弾道弾ミサイルを幾度となく発射しています。また、中国は南沙諸島の岩礁を埋め立て、尖閣諸島を自国の領土だと主張しています。危機管理に「想定外」は許されません。今回の集団的自衛権限定容認について、中国、韓国以外の多くの国が賛同のコメントを出しています。このような現実を見れば、なぜ今、「平和安全法制が必要なのか」は自ずとご理解いただけるのはないでしょうか。
ご理解できねえよ。
  • 岩礁埋め立てが脅威だとしよう。<これ自体はそうだとは思わないが
  • 「賛同のコメント」を出してる隣国は、東シナ海近隣で、その岩礁埋め立てに怯える皆さん
  • みんなで東シナ海を守ろう!オー!
そんな感じだろう。一見、賛成派の大好きな「現実論」に見える。

しかし仮に集団防衛権を公使したとしてもだ、
  • 北朝鮮がミサイルを発射しなくなる
  • 中国が岩礁埋め立てを辞めてくれる
  • 中国が尖閣諸島を自国の領土だと主張することを辞めてくれる
これら全てが皮算用で、しかもそれは「話が通じない」と言ってる「敵国」の役目なのだ。

話が通じないと言いながら、その一方では、アメリカの力を借りて敵国を思い通りにコントロールできると思ってる。

これが絵空事の皮算用じゃなくて何なのか。こういう発想が心の底から不思議でならない。

古舘伊知郎が泣いた朝日新聞ジョン・ダワー記事を検証する〜ただの浮世離れした教条的憲法擁護論の典型である http://blogos.com/article/127058/

さらに「アジアにおける安全保障政策は確かに難題」との認識も「米軍と一体化するのが最善とは思えません」という危惧を提示しています。

「尖閣諸島や南シナ海をめぐる中国の振る舞いに緊張が高まっている今、アジアにおける安全保障政策は確かに難題です。民主党の鳩山政権は『東アジア共同体』構想を唱えましたが、それに見合う力量はなく、米国によって完全につぶされました」

 「だからといって、米軍と一体化するのが最善とは思えません。冷戦後の米国は、世界のどんな地域でも米軍が優位に立ち続けるべきだと考えています。中国近海を含んだすべての沿岸海域を米国が管理するという考えです。これを米国は防衛と呼び、中国は挑発と見なす。米中のパワーゲームに日本が取り込まれています。ここから抜け出すのは難しいですが、日本のソフトパワーによって解決策を見いだすべきです」

 ここで決定的な護憲派のテンプレが登場します。
「ここで」というのは「だからといって」に対して言ってるらしい。普通は「後述」に対して使う文脈なのだが、3回読んでもそうとしか解釈できなかったのでそうだと仮定する。

今までの日本は「絶対攻めない」民族であった。それ故に中国(が敵であったとしても)目立った攻撃をしてこなかった。だからどんな大船団を率いてこようが、東シナ海では「大したことはしてなかった」。昭和の子供の遊びに喩えれば判りやすい。
  • 花いちもんめ
  • ダルマさんが転んだ
  • 秘密基地建設
もちろん、東シナ海近隣の住民に対しては、大船団を率いてくる中国はそれなりに脅威だろう。ただ今のところは武装はしてないようだ。しかも船のレーダーにいは「間違った海域」が登録してあるようだ。中国にも無辜の民は居るだろう。それが偉い人にまんまと乗せられてるだけのことだ。あくまで「今のところは」だが。

更に「日本は、東シナ海に隣接する国家としては大きい方」なのでそれなりに影響力があるように見える。

しかし「(日本が中国に)攻撃してくる可能性がある」となれば、それが「挑発」だと思わない方がおかしい。矛先が完全に日本に向く可能性が強い。しかも「我らが同盟国アメリカ」よりも、「敵国」の方が地理的に圧倒的に近いのだ。

あまつさえ、反対派・護憲派としては当然のことを「テンプレ呼ばわり」。話が通じないのは中国じゃなくて、お前らだろうという確信をむしろ持った。
目の前の安全保障上の脅威に対して具体的な策がまったく示されないのです。

 「憲法第9条だけ唱えていれば、日本だけは平和になる」、まるでこのように主張しているようなものです。

 この冷徹な現実を前に日本だけが「九条」を念仏のように唱えれば平和が確保できるなどそれこそ平和ボケ外交音痴な戯言(ざれごと)です。
そんな話はしてねえよw (あくまで小生は、だが)
  • 「何もしなければ何の解決にもならないだろ!」
という「賛成派のテンプレ」に対しては、少なくとも小生はこう反論している。
  • 「そもそもその解決策が、アメリカに頼る気満々の他力本願じゃねえか!」
  • 「やったら余計に日本が危険になるから辞めろっつってんだよ!解決にならねえんだよ!」
しかし聞きゃあしねえ。もちろんこんな場末のブログで言ってるだけだが。

他力本願の皮算用を「現実案」だと言い切る。この時点でもう話は通じないだろう。対案を出せというテンプレを言ってるのなら、「集団防衛権の廃案」が「対案」だ。等という「水掛け論」は今まで何度となく繰り替えされている。小生はもうどっちでもいい気がしてきた。

最後に、「危機管理をしているつもり」の「意識高い国民の皆さん」へ。

戦後70年で核兵器はここまで威力を増している(インフォグラフィック) http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/06/biggest-nuclear-bomb-was-three-thousand-times-more-powerful_n_7953404.html
・広島に投下された爆弾「リトルボーイ」15キロトン
・長崎に投下された爆弾「ファットマン」21キロトン
・1952年にマーシャル諸島での核実験で使われた「アイビーキング」500キロトン
・アメリカが冷戦時代に開発した「B53」9000 キロトン
・1954年にビキニ環礁での核実験で使われた「キャッスルブラボー」15,000キロトン
・史上最大の水素爆弾ツァーリ・ボンバ50,000キロトン
正直、地球上の領土争いに、ここまでの威力は必要ない。最後のツァーリボンバに至っては、ユーラシア大陸程度なら吹っ飛ばせそうだ。もはや「地球をリセットできる」レベルに達している。SFの世界ではそれは宇宙人の仕事だったが、今や地球人が自分で出来る。地球人の進化は素晴らしい!もちろんそんなことは思わない。

B53程度でも、日本を消し飛ばすことは出来そうだ。そしてこれを日本列島にぶち込んでくる阿呆が居ないとイイネ。

果たして日本の滅亡は
  • オーソドックスに大地震
  • 2020年オリンピックのリバウンドによる経済破綻
  • 原発がまたメルトダウン
  • キレた敵国が高威力の核ミサイル発射
どれになることやら。少なくとも小生の世代ではないことを祈るが、何しろ「話の通じない日本の政治屋」が「「話の通じない」敵国」に対してやることですからね。危機管理に想定外は付き物だ。

日本の皆さん、結果はあの世で語り合いましょう。