2015年7月18日土曜日

新国立の見直しが決定(当たり前だし、遅いだろ

なんだか手のひらを返したように白紙にもどすと言い出した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000096-mai-soci

見直しの理由を「コストが当初の予定よりも大幅に膨らみ、国民やアスリートからも大きな批判があった。このままでは祝福される大会にするのは困難だ」と語った。計画の見直しについては1カ月前から検討していたと明らかにし、「五輪開催までに間違いなく完成することができると確信し決断した」と述べた。

一ヶ月前から検討はしていたとか、じゃあもっと早くやれと思わないでもない。少なくとも先週そうするべきだった。安保の採決を踏まえて、「こっち見直すからそれで勘弁して」感は否めないだろう。

http://blogos.com/article/123283/

官邸で記者団に「計画を白紙に戻し、ゼロベースで計画を見直す」と述べた。理由について「コストが当初の予定よりも大幅に膨らみ、国民から批判があった」と説明した。秋にコストの上限を含む新たな整備計画を策定し、20年春の完成を目指す。19年秋のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会での使用は断念する。

首相は「五輪は国民皆さんの祭典だ。主役は国民、アスリートだ。皆さんに祝福される大会でなければならない」と強調。

「皆さんに祝福される」とはポエムながらよい表現。そもそもアスリート本人ですら誰一人賛成してないという笑えないプロジェクト。

http://blogos.com/article/123352/

新国立競技場建設の事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長は17日、政府が計画を白紙に戻したことを、デザインを手掛けた建築家、ザハ・ハディド氏の事務所に伝えたと明らかにした。下村博文文部科学相から、建築資材の一部発注で施工業者の大成建設と結んだ契約の破棄を指示されたことも明かした。

数億やら数千万の前金が飛んだらしいが、それはもはや大事の前の小事だろう。しかし全額用意できてもいないのに本当にやる気だったのか。

そもそもザハ氏のデザインは、前衛的過ぎて駄目出しを喰らうことが多いらしい。

http://matome.naver.jp/odai/2134283745460596601

ザハ・ハディドというバグダッド生まれの建築家については、さまざまな逸話がある。気性が荒いとか、頑固だとか、周りをイライラさせがちな人だとか。彼女と会った10分後には、もう彼女とは一緒に仕事をしたくない、と思わず決意してしまう同業者もいるらしい。
この話を最初から知ってたらちょっと印象違ったね。まあ他の国のどこもザハ デザインはなかなか作れなかったらしいから、「日本なら出来る!」はそれはそれでアピールになるのだろう。しかし本当に作れるのだったのだろうか。もはや今となっては判らないが。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000102-mai-pol

民主党の蓮舫代表代行は監督官庁トップの下村博文文部科学相の引責辞任を要求。安全保障関連法案の採決強行に加え、世論の批判が強い新国立競技場問題でも対決構図を作り、攻勢を強める狙いだ。【村尾哲、大久保渉、横田愛】

また森氏は、首相の見直し方針表明前にBS番組の収録で「もともとあのデザインは嫌だった」と計画見直しを容認した上で「文科相の話の持っていきかたが悪い」と、東京都と調整不足だった下村氏を批判した。
森氏の「語ろう」によれば、現都知事との関係を険悪にしたのは彼が原因だって話なので、追い出した方がスムーズに話が進よって主張は、まあ想像はできる。

しかし、とって付けたように「デザイン嫌い」アピールは何なのだろう。選んだのは安藤氏だから俺悪くないよか。全体的に森氏は悪者ポジションなので、最後っ屁をかましたいのは判る。

http://www.sankei.com/politics/news/150713/plt1507130006-n1.html

「(2020年東京五輪・パラリンピックの)招致の一つきっかけのメーンスタジアムはいいものじゃないとまずいだろうから、デザインを応募したら、ああいう奇矯なデザインになった。選んだのは安藤さん。天才的な人だ。彼がデザインがおもしろいと決めたと思う。ただ、これがいくらかかるかまでは、デザインを請け負ったゼネコンが決めることだから、安藤さんだっておおまかなことは分かるだろうが、彼の責任ではない」

「東京都が建設費の半分を出すなんてことは私の権限で言えるわけがない。晴海につくろうとは言った。安藤君にデザインを頼むとも言ったが。恐らくゼネコンはせせら笑っていると思う。この混乱を見て。つくるのはおれたちだから、いくらかかるかわからんだろうと足下を見られていると思うし。ここまで来たら東京と国が協力して自前でやる以外ない。ただ東京が工事費の半分出すなんて全然あり得ない」

晴海に作るなら金額も減ったんじゃないのか。安藤氏のそこは正しい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000573-san-pol

「立候補ファイルというのがあって、就任してチェックしてみた。東北の大震災があってものすごく物価、人件費が上がっている。トータルで2000億円程度圧縮した。東京都だけで3000億。東京都がオリンピックのために用意する施設は節約してもトータルして3000億円だ」

――建設費が高いと思わないのか
 「高いとか安いということは何を基準にするんですかということです。オリンピックだけでモノをいえば、組織委員会よりも、都の施設よりもはるかに安いですよということになる。ただ、長い懸案だった国立競技場を建て替えるんだというこの事業に対して、国がどうするのかということを考えたら、国も都の金をあてにしちゃいかんのじゃないですか。本当は国がきちんとこれだけのことをやって、都も恩恵があることだから、賢明な舛添要一(都知事)さんもそれならとなると思う」
――ラグビーの試合ができなくても仕方ない?
 「できないものを、ないものねだりしてもしょうがない。安倍さんがどうおっしゃるのか知らないが、両大臣を呼んで、文科相、五輪相を呼んで、遠藤利明五輪相がその調整をしたらいいと思う。ほとんどみんな透明度はないんじゃないでしょうか。不正がなければいいんですよ。不正があってはいけないし、きちんとした人がいればいい」

「僕はラグビー会場が欲しいわけじゃないんだ」アピール。まあ正直な人らしいので本当にそうなのだろう。半年前までは判らないが。レガシーって何の話だったのだろう。

http://www.sankei.com/politics/news/150717/plt1507170002-n1.html

2013年9月のブエノスアイレスのIOC総会で日本に投票した委員は「日本はこんなすごいものを造るのか」となった。それに安倍晋三首相は「他のどんな競技場とも似ていない真新しいスタジアムから確かな財源措置に至るまで、その確実な実行が確証されている」と演説して大拍手だったわけよ。

招致が決まった時の都知事は猪瀬直樹さんだけど誘致できたのは石原さんの存在が大きかった。だから石原さんが推薦する安藤さんの意向を文科省もJOCも拒否できなかったのかな。

だから現都知事の舛添要一さんにも言ったけど、東京都は国がメーン会場を作ることに感謝しなきゃいけない。「迷惑だ」みたいなことを言う立場じゃないでしょ。前々からの経緯から言えば、少しでも資金援助をするのが、むしろ常識ではないかな。

 文科相の下村博文さんと猪瀬さんはこの問題で3~4回会ってますよ。あの2人は会う度にそれぞれが自分の手柄のようにアナウンスするからカチンとくる。その辺が国と都がギスギスした原因の一つかな。

 その時に舛添さんが沖縄県みたいにカメラやマイクを入れて下村さんと会見をやったわけですよ。僕は下村さんに「気をつけて話しなさい。間違っても議論をふっかけるようなことはしないように」と忠告してたんだ。下村さんも「わかりました、よく気をつけます」と頭を下げときゃいいのに、知事に言われて大見得を切ったんだ。

「考えてますよ。スタンドは仮設にして屋根はやめる」と。これは余計なこと。最後に切るカードを先に出しちゃったんで「屋根がいらない」と独り歩きしてしまった。そうじゃなくて開閉式はやめようということだった。

日本武道館は一度も赤字を出したことはないのはなぜか。コンサートで7~8割の運営経費をまかなっている。東京ドームもポール・マッカートニーやEXILEのコンサートをやってるでしょ。屋根がないとそういうことができない。騒音問題が出て環境問題になる。

問題は総事業費だけど、そこは腹をくくって国家的事業だからということで納得してもらうしかないんです。大事なことは、五輪は国と東京都と組織委員会が協力してやることなんです。そして経費を徹底的に精査すること。僕が組織委員会にきて2000億円くらいはすでに圧縮したよ。

 それでも東京都が3000億円、組織委員会もトータルで7000億~8000億円はかかる。でも国は2520億円しか出さない。おかしいと思いませんか。3対8対2だよ。

あれ?建設費の倍の金額がいきなり出てきた。おかしいのは8000億円だよ。

http://blogos.com/article/123195/

要するに、森さんは指示は出していたけど具体的な総事業費の内容について吟味する権力はあっても能力が備わっていなかったということですね。東京都が3,000億? 組織委員会がトータルで8,000億? これはいったい何の話なんですかねえ…

ある意味で、試算を正直にお話いただいてきてるんですよね、森さんには。周辺が問題に気づくのが遅すぎたというよりは、ふつうこの手の予算の問題、それも5倍になったとかいう話はトップが自ら騒いで要件の練り直しを指示し、物事の優先順位を決めて、優先順位の低いものは切って、切られた要件の担当者や関係者にはトップ自らがお詫びにいくというのがマネージメントだと思うんですよね。

まったくですわ。それが日本人の発想。誰も頭を下げないからこうなった、としか解釈のしようがない。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20150717-00000050-ann-pol

森喜朗元総理大臣:「ああいう、でかいものやったことないんだよ。スーパーゼネコンと話し合うような行為をしたことないわけですよ。JSCだけじゃないですよ、文科省もそうですよ。国がたった2500億円も出せなかったのかねっていう、そういう不満はある。何を基準に『高い』と言うんだね。皆、『高い、高い』と言うけれど」
総理経験があって、兆の金を動かしたことがあるオオモノは流石違うねえ。ただ「たった2500億円」と言ってはいけなかった。金額に関しては森氏が悪いことが確定してしまう。デザインが嫌いだとかどうでもいい。

ここまで来ると、「何故、森氏が出張ってきてるの?」となる。

http://tokyo2020.jp/jp/organising-committee/officers/

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

会長
元内閣総理大臣
公益財団法人日本体育協会名誉会長

らしい。何時からなのだろう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BD%93%E8%82%B2%E5%8D%94%E4%BC%9A

2005年4月 - 2011年3月 森喜朗(第85代、第86代内閣総理大臣、衆議院議員)

ごく最近じゃないですか。

大雑把に総括するとこういうことか

  1. オリンピック招致はザハのデザインのお陰。選んだの安藤氏。ただそのお陰で工費がかさんだ。
  2. 安藤氏は晴海に作ろうといったが、
  3. 猪瀬直樹氏がど真ん中にしようと言い出した?
  4. 森:「ボク、あのデザイン嫌いだったんだよねー」でも「高いのは当たり前」
  5. 安藤:「金額なんか知りません」
  6. 石原:「ゼネコンに足元見られてるよ」→本当はもっと安く出きるはず