2016年8月27日土曜日

ポケモンGOで事故→擁護派「歩きスマフォ対策してるぞ!」→俺氏「どこが?」

案の定、というか、運転中のポケモンGO絡みの事故が起きた。
現状2件あるようだが、なにしろ1件目が色々センセーショナル過ぎた。

運転中「ポケモンGO」で死亡事故…全国初 http://www.yomiuri.co.jp/national/20160824-OYT1T50112.html?from=yartcl_popin

同署は車を運転していた同市南二軒屋町の男(39)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕した。「ポケモンGOをしていて、前をよく見ていなかった」と供述しており、容疑を同致死傷に切り替えて調べる。
現場は直線道路で、衝突前にブレーキを踏んだ形跡はなかった。
ブレーキを踏んだ形跡はなかった。ハイここに注目。轢くまで全く気づかなかったということだ。

2例目は、本人の弁によれば、充電しようとして目を離した(いや離すなよ)って話なのでやや事情が違いそうだが。

「ポケモンGO」死亡事故2例目…女性が被害 http://www.yomiuri.co.jp/national/20160826-OYT1T50054.html

県警春日井署によると、春日井市藤山台の路上で11日午後7時45分頃、自転車で横断歩道を渡っていたベトナム国籍の女性(29)が、岐阜県土岐市の会社員の男(26)が運転する軽乗用車にはねられた。同署は、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで男を現行犯逮捕。女性は頭を強く打つなどして病院に運ばれたが、25日に死亡した。
同署によると、男はポケモンGOをしながら転していたが、充電しようとして脇見をした際に事故を起こしたとみられる。男はその後釈放され、同署は、容疑を過失運転致死に切り替えて詳しく調べている。
ここで、ポケモンGO擁護派は、「ポケモンGO」という固有名詞を使ったことについてご不満のようだ。

  • 飲酒運転で、飲んでた酒の銘柄を上げることがあるか?
  • 包丁の殺傷事件で、包丁の銘柄を上げることがあるか?
確かに見たことはない。故に、ポケモンGOをセンセーショナルに悪者にしようとしてることが御不満らしい。

彼らはこうも主張してる。
  • ポケモンGO自体に罪はない。
  • 運転中にやる馬鹿が悪い。
そう言いたい気持ちは判る。小生も「逆の立場」だったらそうしているだろう。

だが残念ながら、これらの事故については「ポケモンGOだから起きた」そう言わざるをえない。

ポケモンGOの「歩きスマフォ対策」については存じている。
  • パワーセーブモードだとほうっておくと画面が消える
  • 10km以上の移動速度では警告が出て、解除しないと操作できない。
ポケモンを発見するまでは、ある程度は歩きスマフォ対策として機能するだろう。
しかし残念ながら、発見から捕獲までの流れは画面を見なければならない。
それはそうだ。それが無ければゲームでは無くなってしまう。

しかし、そのお陰で、歩きスマフォ対策そのものが形骸化している。

  • 発見から捕獲は、画面上のポケモンをタップしなければならない。
  • しかもポケストップが密集している地域では、違うのを押してしまう可能性もある。
  • 一端発見したポケモンは、逃したくない。捕獲したい。レアであれば尚更だ。
  • 更に移動中であれば、次のリスポーンポイントに至るまでに捕獲して、次に備えたいところだろう。
  • しかも捕獲難易度があり、ボールを何発も投げなければならない場合がある。
  • 捕獲に成功したらパラメタを眺めて堪能したいことだろう。至福の時間だ。
短くて5秒、長くて30秒。トレーナーの皆さんは画面に釘付けとなる。

結論として、ポケモンGOの歩きスマフォ対策は、不十分、もしくは機能してないと言わざるを得ない。

おっと、もちろん。

激務に追われず、家事にも追われず、優雅にポケモンGOライフを満喫している方々は、「ポケストップ密集地帯を巡回した方が効率が良い」だろう。ご自分の時間が自由に使えて結構なことだ。そういう御仁は、レアポケモンGETに対する焦燥感が非常に薄いと推測できる。なぜって、幾らでも彷徨けば良いのだから。

そしてそういう御仁は、「何言ってるんだ!ちゃんと歩きスマフォ対策してるだろ!」と言うに違いない。ああ、貴方に取ってはその通りだろう。焦ってないんだから。

ちょっと言い方が不適切だったか。

百歩譲ってこうも言い換えてもいい。
  • ポケモンGOのゲームシステムに罪はない。
  • レアポケモン獲得への焦燥感が悪い
そしてその焦燥感が、歩きスマフォ、運転ポケモンGOを辞めさせない。

そうそう焦燥感といえば、「ポケモンGOにはガチャが無い!」と言って賞賛する意見もあるらしいですが、これはポケモンの存在を割り引いて考えるべき。「レアポケモンを逃すかもしれない!」という焦燥感が、ガチャの焦燥感に匹敵するだけのこと。

小生は正直、ナイアンティック社がこれ以上の対策をする可能性は低いと思ってる。

「裁判になったときに「対策を使わない奴が悪い」と言うため」のポーズでしかないと解釈している。酷い話だ。

そしてポケモンGOを擁護する人の主張も、馬鹿が何人怪我しようが知ったことがないらしい。そんなことは言ってないって?ソーですネ。

もちろん、散歩の伴とするには非常に優れたスマフォアプリであることには異論はない。
ポケモンGOを楽しむのは「急いでない」時にどうぞ。