2010年3月30日火曜日

ケータイアプリプラットフォーム事情2009年度版

アプリ紹介ではありません。
プラットフォームとしての考察です。

日本でケータイアプリというと、キャリア毎にそれぞれ1仕様。

docomo→iアプリ。javaベース。DoJa系
au→ezアプリ。C++
softbank→V/Sアプリ。javaベース。MIDP系

同じjavaでも、docomo/softbankではフレームワークが違ってたり、
例えばezアプリ範疇であっても、機種毎にメモリや解像度やら大違いだったりで、
作ってみても、実機で動くとは限らない。らしい。
だからezアプリのサイトの「対応機種」は、あんなに一杯書かなきゃならない。

さらにezアプリJava版も始まっちゃって、混乱に拍車を掛けてます。
とは言え、C++ベースの開発が、評判悪かったに違いない。

日本のケータイアプリSDK付属のエミュレータは、
いわばフレームワークエミュレータ。と言うべきか。
ハードウエアレベルの保証はできて ません。

iPhoneも有るけど。プラットフォームとしては、
世界共通さらにiPod touch互換なので、
非常に好意的な意味で、事情が違う。
ケータイアプリだと思わない方がうまく行きそうな気はします。

実際に製作している現場の苦労は尋常じゃない。らしい。

ezアプリの開発では、「検証センター」というのがあるらしく、
auの実機が大量にあるらしい。それを端から試していくわけです。

こんな「機種依存」の激しい業界って、ありえなくね?
16ビット未満のノリですよ。正直。

まあ何処かの政治家に言わせると、
産業の創出、って奴にはなってるのかも知れませんが。
いや聞いたことはありませんが。

こういった事情に一石を投じよう、というのが本来のAndroidの姿勢。だと思う。

ケータイアプリで苦労した経験のある人は、
Android SDK付属の「エミュレータ」を疑ってるんだけど、
CPUレベルエミュレータ だから、互換性が尋常じゃない。
docomoのアレとは大違いです。

そうは言っても、
日本のケータイ事情を考えれば、今まで散々作っちゃったアプリがあるから、
Androidに移行してハイさようなら、って訳にはいかないでしょう。
そういう意味では、HT-03aの発売には、一定の評価はしています。

ezアプリは、ベンダーに苦労のさせっぷりが尋常でない。らしいので、
docomoよりさらに呪縛がキツイと思う。
auがAndroid参入が出遅れたのは、致し方ない。と勘ぐります。
それにしても遅すぎ。docomoより先に出すべきじゃないか?芸風的には。

一応筆者は、iアプリの製作経験もあるにはありますが、
作り比べてみると、Androidは、プラットフォームとしては優秀です。
ケータイアプリの範疇を、最初から逸脱してますから。
例えば、電話の着信を拒否、を実装できる。

ただいずれも、開発にはある程度の熟練を要する、という点では一緒です。

とは言え、softbank以外は、Androidを出すことになるらしいですから、
ケータイアプリ開発業の皆さんも、ある程度楽にはなるでしょう。