2012年3月19日月曜日

日本人の「EXCEL好き」は異常

文句です。代替案については別記事で書いてます。

プログラマ業界でも、「EXCEL仕様書」で悩んでる人は多いと思います。
仕様書を書くのはプログラマでも、それを受け取る人は「非プログラマ」なので、
アウトプットとして「EXCELで見る」方法を選ぼうとします。
何ででしょうね。正直小生には判らない世界です。

これがSI/IT業界を泣かせたり泣かせなかったりします。
具体的には小生は泣かされたりした方で、あげくゲーム業界に出稼ぎに出てたりますが
それはまた別の話。

ちょっと検索してみると、2006年辺りから予見はしていたっぽい。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200611/02/hitachisys.html

EXCEL好きは、「日本人」の「帳票文化」即ち「罫線好き」が原因だと思います。
「綺麗な帳票で出力する」そのためのフォーマットとしてEXCELを要求するのは、日本人の特徴ですね。小生は認めたくはないですが。
http://news.mynavi.jp/articles/2009/11/04/form2/index.html

そしてこれは、外国人(本稿では敬意を込めてこう言いますが)は全員驚いてます。
http://slashdot.jp/story/11/09/30/040224/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%8C-Hacker-News-%E3%81%A7%E8%A9%B1%E9%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F
小生がする筈だった反論は、全て前述のURLで述べられてると言ってよいでしょう。

SI/IT業界での「顧客要望」は大抵この通りです。
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=546769&cid=2027351
笑い話にしかなりませんが、笑えません。

これを踏まえて、「VBAホスティング」などというサービスもあります。
http://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/pccluster/excel-hpc/

笑い話にしかなりませんが、笑えません。

言うまでもないことですが、あえて言いましょう。「表形式でないデータ」を、「表計算ソフト」に入れることは異常です。

彼らにとって大事なのは、「業務を効率的に遂行する」ことではありません。「罫線を綺麗に引いて」「罫線の中に綺麗に文章を流し込むこと」です。とここまで書いて、MS-DOSの時代から続いている文化のような気がしてきました。

そしてそれらの書類は、最終的には印刷して、課長にハンコを貰います。綺麗に書けるし、書き直しも楽だし一石二鳥。これ以上のソリューションはありません。俺ってアッタマイイ!

電子データのまま活用しようとか、検索しようとか、そんな発想は、逆さまに吊るしても出てきません。そしてその書類を受け取った人は、それをまた別のExcelシートに手打ちで番号を振ったりします。これが最善です。

目的はあくまで、「罫線「以外」」の筈です。それを罫線を最優先でツール選択をしています。ここに日本人の本質的な異常性があります。目的と手段を入れ替えるのです。そしてその為に派生した業務を無駄と思いません。故に「EXCEL作業より効率的になる」という主張は彼らには届きません。「EXCEL作業」が最善だからです。


こんな事を書いている小生も日本人で、EXCEL嫌いですが、世界広しといえど、ここまで「EXCEL好き」な人種も珍しいでしょう。故に、「日本人のEXCEL好き」は耐えがたい事実です。

帳票だったらまだ良いですが、ガントチャートだったら最悪です。土日をまたいでその分の長さを手動で直すとかあり得ません。いいマクロがあるよって?そんな話はしてません。

以上を踏まえて、小生は「EXCEL好き」を「目的と手段を入れ替える人」と判断します。