出遅れすぎた感があるが、小生も偉そうに書いておく。
もはや社会現象ともなった、ナイアンティック社のポケモンGO
https://www.nianticlabs.com/
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.nianticlabs.pokemongo
https://itunes.apple.com/jp/app/pokemon-go/id1094591345?mt=8
だが、小生はやらない人である。
結論から言えば、本作の「愉しさ」は明らかだ。
- スマフォを片手に(気楽に
- 現実空間に(ARだが
- お馴染みのポケモンが現れる
- そんな話題で、皆と意気投合したい
開発側が想定している典型的プレイヤー像は恐らくこの人だろう。ちょうど良いブログが見つかった。
Pokemon GOで、いつもの散歩が宝探しに変わった http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1607/23/news040.html
退屈な散歩が、キラキラした宝探しに変わった。Pokemon GOのおかげだ。キラキラした宝探し。これまた凄いフレーズが出たものだ。
地図上に川が見えた。みずポケモンを探して川べりを歩く。川の中に目をやると、カモがエサを探して水に首を突っ込んでいる。その脇には、美しい白サギが背筋を伸ばして立っている。この川、こんなにきれいだったんだ。
実際、現状町中を眺めると、女性プレイヤーが目立つ印象がある。彼女らは比較的上品にプレイしている。
開発側は、恐らく町中でのポケモンとの出会いを楽しんで欲しい、と思ってるのだろう。それは現状の仕様から明らかだ。
- 周囲に居そうなポケモンは、かなり前から判明している。
- しかし、接近しないと、ポケモンの特定および捕獲は出来ない。
- 世界規模のスマフォからの問い合わせを年がら年中裁くわけにもいかないので、
- 数分起きに、未来の分の発生位置と種類を予め作成しておく。
- そして、プレイヤーのGPS周辺の座標と発生時間帯だけを返す。
この機構を裏付けるのが、マッピングサイトの存在である。
PokeVisionがいかに負担だったか、「ポケモンGO」が一目で分かるグラフを公開 http://iphone-mania.jp/news-128685/
「ポケモンGO」を運営するNianticが5日、同ゲームの公式サイトで新たに公開した図では、「1秒あたりのスペイシャルクエリー数(原文ママ)」として、「第3者からの不正なアクセス」をブロックしたことで、サーバーの負荷が激減した様子が確認できます。これらのサイトは、恐らくゲーム本編で使ってるAPIをリバースエンジニアリングして、偽装GPSアドレスを送信して、地球上のあらゆるところの、ポケモン出現地点を取得している。
なお、これまでにも、Nianticのジョン・ハンケCEOが「面白くない」「利用者は自分の首を絞めている」と、こういったツールが規約違反であるとして不快感を示していましたが、「ゲームのリソースに悪影響を及ぼしている」という形で具体的に言及がなされたのは今回が初めてです。
そりゃあ、サーバ負荷もかかろうってものだろう。
しかしこれは開発元が力説しているとおり、本作の隠しコンセプトであろう「ポケモンとの出会い」が楽しめない。
本当にそうか?
残念ながら、大概のプレイヤーは、ポケモンの早期蒐集を求めている。具体的には、次のようなプレイヤーの存在だ。
『ポケモンGO』の聖地として名古屋の鶴舞公園に大変なことに ミュウツーが出るというデマが原因? http://gogotsu.com/archives/20062
アホすぎる指名手配犯が「ポケモンGO」に夢中になって警察に突入→自ら「ゲット」されるハメにwww【動画】 http://news.aol.jp/2016/07/19/pokemongo/
警察の役員数名とトーマス・リンドバーグ署長は、ここ数日、「ポケモンGO」をプレイする人々がここを行き交うことを認識しており、その日も何気なく、パジャマ姿で警察署の周りをうろついている男に目をやっていたが、どうもここ数日捜査していた指名手配犯に似ていることに気付き逮捕。彼らの予想通り、不法侵入で逮捕令状がでているウィルコックス容疑者であることを確認した。http://yaraon-blog.com/archives/88652
ジムはポケモン同士の対戦をする場所だが、指名手配犯が、「そこが警察であることを確認せずに」或いはある程度承知で近づいてくる。それほどの無心になってしまうなら、平和ボケした日本人なんざチョロいものだ。
ポケモンGOに夢中、住人と口論に 敷地侵入で警察出動 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160723-00000022-asahi-soci
「Poke(eは鋭アクセント付き)mon GO」(ポケモンGO)のサービスが日本で始まった22日、ポケモンGOに集団訴訟 ユーザーの不法侵入で http://www.bbc.com/japanese/36961602
宮城県大崎市でゲームに夢中になった男性2人が集合住宅の敷地内に入り込むトラブルが起きた。
古川署によると、午後3時ごろ、大崎市三本木蟻ケ袋の市営住宅の住人から
「敷地内に入ってきた見知らぬ男性と口論になった」との内容の110番通報があった。
古川署員が駆けつけたところ、外国籍の男性2人がスマホの画面に映った敷地内に現れるポケモンを探すため、
通路を歩き回っていたのを住民の男性が注意し、口論になったという。
敷地と道路の境にさくなどはなく、だれでも出入りできる。
立ち入り禁止の看板もなかったため、同署員は2人に敷地内には入らないよう注意するだけにとどめた。
2人は反省した様子だったという。(船崎桜)
訴状は、「土地建物の所有者の許可を得ずに、非現実のポケモンを現実世界にばらまくことで起きる、予想可能な結果に対する目に余る無配慮」があったと主張している。正直これは、ただの社会現象で片付けるには済まないものがある。
不特定多数の人間を一箇所に集めるのが、ポケモンGOのお陰で簡単になったということだ。もちろんポケモンGOの隆盛はそこまで長期には続かない。だからこそ言う。「こんなゲーム、皆すぐ飽きるだろ」と。
ポケモン発祥の地でありながら日本国内リリースが遅れたため、リリースを待つプレイヤー達に禁断症状に近いものが起こる懸念はある。
総務省がただのゲームに対して警告を出したのは異例だろう。
「周りにもけがさせる」 総務省と消費者庁が「ながらポケモンGO」に注意喚起 事故の危険性高いと判断 http://www.sankei.com/politics/news/160727/plt1607270023-n1.html
これに対して、現役プレイヤーの反論はこうだ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10161984670
ポケモンGOってどのアプリよりも歩きスマホ対策が出来ているのに、歩きスマホを助長するとか言ってる人は情弱ですよね?正論だ。だが世界各地のプレイヤーがそれを活かせてないのなら意味はない。
大概の一般プレイヤーは、「ポケモンを逃すかもしれない」焦燥感に耐えられない。故に次のような事故も起こす。
運転中に「ポケモンGO」をプレイしていたドライバーが木に激突 警察署が「運転中はプレイしないで」と公式に呼びかけ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1607/15/news119.html
【衝撃】『ポケモンGO』しながら運転でパトカーに激突! 事故後の運転手の言い訳がクズすぎるwwww http://yurukuyaru.com/archives/63800009.html
それらの需要が、後述の様な情報サイトの需要を支えている。
【ポケモンgo】車にふたりで乗って助手席の人が2台操作するのが一番効率いいね♪ 【poke… http://xn--pokemon-go-1t5uy81m.xyz/wp/archives/10678.html
以上の点を踏まえて今一度言う。
ポケモンGOは、歩きスマフォ助長ゲームである。
- ポケモンGOは移動し続けることを強いるゲームである。この点で、立ち止まっても操作できるLINEとは訳が違う。
- 人が少ない方が有利なingressのポータルをそのままポケストップとして流用した時点で、ゲームデザイン的には失敗である。ポケモンは人が多い方が有利になるからだ。
最後に
小生は、ポケモン等の蒐集には全く執着のない人種である。
その点で、前述したポケモンGOの「愉しさ」の重大な係数の一つを失う。
故に、小生は何度やっても、ポケモンGOを愉しいとは思わない。むしろ退屈ですらある。
例えばトロフィー各種も32%程度でも、エンディングを見れば気が済むのである。
ああ、「お前、それ人生の半分、損してるぞ」と言う指摘は間に合っている。逆に聞きたい。「トロフィー集め、そんなに面白いですか?」